明けましておめでとうございます

明けましておめでとうございます。
2023年。年越しはうっかりこたつでぱたりと寝ておりました。
お天気が続いていて、片付けや犬散歩にも助かった年末年始。皆さまはどちらでどの様にお過ごしでしょうか。
私はといえば、思う所あって昨年より障がい者施設で働き始めるという、未だ人生舞台転換の最中。不器用で一つの事しか出来ないので、取り敢えず制作はこじんまりにしようと思い、卸先からも引上げさせていただいております。

展示会やWS含めてたくさんお世話になった佐倉のwork-worksさんに昨年11月に伺った時、丁度Pezのジュエリーをご覧になっていたお客様がいらして、リングを選んでいただいた時に立ち会えました。お話すると長く使いたい一生モノの指輪を探している所だったと。Pezの叩きのリングを見た時に「あ!」と思ったのだと伝えて下さった。
お互いにマスクだけれども、その時の女性の声や目の表情でお気持ちが伝わってきて、嬉しさに鳥肌が立ちました。
制作し販売する事を始めて23年程になるのだけれど、本土に戻ってのこの11年間はお客様と直接に話す機会は限られていて。なので選んで下さった方の気持ちや表情を知れる事は本当に嬉しい事です。
ワークスさんに伺ったその日、その時にお会いできたのが、今までやって来たご褒美の様に感じました。

工房も材料や道具もそのままにしているので、つくる事を辞めたという気持ちではいません。性格なのか?感覚で選んで動くという選択肢しか持たないので、先々を見据えて予定を立てるというのが苦手なのですが、今感じ、大事にしたい事を掌で包みながら日々を送っている所です。
会話をしながらジュエリーを選んでもらったり、長く使っていただいたり、お久しぶり~と話をしたり。お客さまとの関係にどれだけ支えられてきた事か。辛かった時、店の電話が鳴り、お客さんが身に着けた感想を嬉しそうに聞かせてくれた時の救い上げられる様な気持ちは、今でもありありと甦ります。本当に、感謝しかない。
Pezを終えた訳ではないけど一区切りではあるので、皆さまに有り難うの気持ちをお伝えしたいと思いました。
実際にまた何処かで、直接にお会いできます事を楽しみにしています。
どうもありがとうございます。

皆さまに健やかな2023年であります様にお祈りいたします。

artworks Pez 望月未麻子

シルバー迷子札

大きな台風14号が本土に近づいています。雷が鳴り出して我が犬シャルは尻尾を下げて避難場所へ移動。皆様どうぞお気を付けください。

夜光貝とシルバーの迷子札のご依頼をいただきました。
SNSでその仔が身に着けてくれているお姿が拝見できるのってとても嬉しい。
受注制作となるので夜光はその時にベストと感じる貝を選んでから研磨しています。今回はふと思う所あり、別の原貝から2つカットしてお好みをお選びいただいた。夜光は個体によって色味と模様がかなり異なるので、ご希望の場合は磨き上がった段階で使用する貝をご確認いただいた後シルバーの制作に入ります。もちろんお任せで出来上がりを楽しみにお待ちいただくのも可です~。

迷子札を使う機会、オーナーにとってはないに越したことが無い。でも万が一の事があった時はパートナーと繋がる大切な1つの線となる。

アクセサリーとして、そして迷子札でもあるネックレスです。



ご依頼いただきどうもありがとうございました。

artworkspez.thebase.in

 

沖縄の、記憶の旅

SNSってありがたいなあって思える再会や出会いがたまにある。
石垣の店を閉める少し前にたまたま訪れてくださったライターさんとの再会。しかも本を出版されると知って感激してメッセージを送った。その本は沖縄の簪(ジーファー)をテーマに、当時を生きた人々に思いを馳せ、金銀細工職人やそのご家族の語りをまとめられた「ジーファーの記憶」今村治華 著(南方新社)。
出版元の鹿児島の出版社から送って貰いたい!と注文して届いた、きれいな紅型作品が表紙の本。
私が知らない事ばかりで、興味深く読んでいる。

www.nanpou.com


この本の中でも語られる首里の又吉健次郎さん。
島に住んだ頃から憧れがあって、いつか工房に伺ってみたいと静かな思いを抱いていた。
治華さんと出会った時だったか?忘れてしまったけど、既に取材を重ねていらした治華さんからも工房を訪れる事をお勧めされて、思いを強くしたのだった。
で、石垣を出て本土にきて4年位が経って、石垣里帰りの前に沖縄本島に寄って首里の工房を訪ねた。もの凄く緊張して道すがら血圧がおかしくなったのを覚えている。
ドキドキして中に入ると又吉さんが工房に座っておられてお客様と会話していた。
私は工房にある房指輪やジーファーを見ながら、近くにいたお弟子さんと何となく会話を始め、石垣で彫金のお店をしていた事を話したら、お客さんが帰られたタイミングで何と又吉さんにその事を!
「いやいやいや...」海老の様に尻込みな自分。座られている又吉さんに招かれ、正面に座る、地面に潜っていきたいモグラの様な気持ちの自分。
緊張しながらも、こんなありがたい機会を満喫しなければと、お話させて貰った。
その中で又吉さんがブログにかかれていた家訓を、勝手に心の底に置いている話をしたら、「そんな大層な事を書きましたか」と、柔らかい笑顔と共に返されたのを強く覚えている。
工房の看板の画像を撮ってなかったかな、と見返したら何も画像がない。改めて自分がどれだけ緊張し、どれだけ幸せな時間だったか、写真が1枚もない事でよーく分かる。

銀に対する思い。
私が素材としての銀を最初に手に取って25年位経った。どんなふうに変化して、変わらないものは何だったろう?
私事で、生きてて何度目かの大きな変わり目にある現在なのだけど、この時に治華さんの文章で沖縄の金細工(くがにぜーく)の本を読める事が、不思議なタイミングで、思いが深くなる。
ああ、沖縄なぁ。沖縄よ。



カワセミに会う朝。

朝の犬散歩で歩く川沿いのコースではよくカワセミに会う。今朝も会えて嬉しかった。いつかの朝はいざ川へダイブ!の瞬間にも会えた。 カワセミの仲間のリュウキュウアカショウビンは島に住んでいる頃、特別な思いを持っていた鳥だった。アカショウビンの鳴き声で目が覚めた朝は幸せに浸っていた。森の様な公園で声を聴きながら姿を目で追ったり。アカショウビンと比べると小柄で、顔つきなどはあまり見えないカワセミだけど、あの配色でうつくしくぴゅーっと飛んでいく姿には何度出会っても魅了される。 好きな鳥といえばサギもそう。これを本土でいうと「?」な反応が来ることが多い気がするのだけど、鷺さんって地味な印象なのですかね~可愛いけどなあ。

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よろしくお願い致します。

新年あけましておめでとうございます。 私の住む地域では雪こそ降らなかったものの、とても寒い年越し元旦でした。皆さまのおられる場所はいかがでしょうか。 昨年もPezのジュエリーたちを手に取っていただき、贈り物にして貰えたり身に着けていただけた事に心から感謝の気持ちです。 本当にどうもありがとうございました。

私個人にとっても、いろんな価値観が塗り替えられて行っている時期となっています。ガラリと環境が変わっていくのに付いていくのに必死で、自分の内側が静かに、でも猛烈に加速し続けた感がありますが、大きなスパンで見たら自分にとって重要な、いい塗り替え時期の様です。

コロナが始まり、今までも感じていた社会システムの問題点に対してもう待ったなしの気持ちとなって七転八倒した結果、昨年夏より有機農園で週に数日働き始めました。身体的にはキツいけどそれを以てしても自分の気持ちの行きどころのヒントを掴めそうで、ジュエリー制作との二足の草鞋が始まり間もなく1年半になります。制作と農業。使っている脳の場所はとても違うという感覚があるけれど、そうは言っても行うのは1人の人間なので、内側の何処かでリンクしていくのかもしれません。着地点はどこなのか、見える時が来るのか。出来るだけ柔らな心持ちで探していけたらと思っています。 それ以外でもアフガン人の知人がカブールに帰省中にタリバン政権になり、色々調べる中で「難民」になる事すら難しく多くの困難があるという事を思い知り、支援の重要さを改めて感じたり。 環境改善・再生のWSに参加して、環境の健全さを取り戻していくのに人間の手や知識をポジティブに使っていく人たちの言葉にハッとさせられ、また共感や希望を持てたり。 いろんな事柄でただ今舞台転換中という感じです。

今この時に大変な状況下にある人々、大切な人と離れ心配している人や不安でさみしい気持ちにある人々が、少しでも暖かさや希望を感じられる日々となります様に。心の底から願っています。 そしてこの世界の一員として、個人で、また誰かたちと一緒に、何かポジティブな行動や小さな思いを起こせたらいいなと感じています。 もちろん制作も大切に続けていきます。

本年もどうぞよろしくお願いします。 皆さまに健やかで心穏やかな1年であります様に!

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海を纏う

もう何年か前になるけれど、Pezのイメージの冊子を制作して貰いました。 尊敬する作家さんに撮影、構成、デザイン、全てをお願いして。

黒背景の中の貝やジュエリーの撮影は自分では中々苦戦していて、爽やかな印象になりがちだった。それも好みなのだけれど、トーンを落とした感じのPezの感じも表現したいという願望もあって。そんな漠然と抱いていたイメージが形になった、Pezにとっては初めての本格的な冊子でした。 完成して初めて見せていただいた時、涙が出てしまった。 制作を始めて20年以上、ゆっくりと時間を掛け自分の中に重なっていった制作に対する思いが、テキストと画像でそのまま表現されていたから。

でもあまり外に出る機会がないまま年数が経って。 自分の中では大切な冊子なので、ここで画像としてアップしようと思いました。

「海を纏う」

岩肌のような貝の中に 私は時間と光の物語を探す
割り 研ぎ 磨く
真珠層の産声 無垢な姿

尋ねてみる
冷たかったのか 温かかったのか
その時、海は澄んでいたのか
その時、海は荒れていたのか
そこで何を見たのか
そこで誰と出会ったのか

海の底
時が積もり
その中で育まれたひかりを届ける
温もりを伝えられたらと願う

海を纏う

ご協力いただいた皆々様。 本当にどうもありがとうございました。

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Good Karma

BLOG更新にもの凄い時間が経っていますね。 色んな気持ちが錯綜して言葉には到底出来なさそうだったので、Blogはもうそのままでいいかなあなんて思っていました。 コロナ禍となってもう1年半。 気持ちの着地点までは未だ遠そうだけれど、ジカングスリで少し落ち着いてきた部分もあります。

全く違うお話。 コスメのLushは匂いが強いイメージしか持っていなかったのだけれど、以前からフォローしていた難民支援協会(JAR)への寄付となるワッペンを販売してからLushに目が行く様になりました。

このワッペンは寄付対象が全額というので、その心意気に惚れてワッペンだけ買いにお店へ。 それからはプレゼント用にコスメを買ったり、たまに自分にご褒美石鹸を買ったり。 今「Good Karma」というジェルを使っているのだけれど、さっきそのタイトル見ていて「結局すべてGoodなのでは?」とふと思った次第。 辛いこと悲しいこと、渦中の時はキツイけれど、長いスパンでみると必要な事だったと思える事って結構あった(多分負け惜しみではない。笑)。 だから「縁」も多分みんなGoodかな。 濃ゆさの強弱はあるけれど。

多くの人にとって、コロナウイルス対策でご縁に関するあれこれが活発さに欠ける日々なのだと思います。 でもやっぱり「縁」はいつもそこにあるのかなとも。人でなくても、事だったり、気づきだったり、思い付きだったり。

mimako